必要悪という考え。

2011年5月22日連載

僕なりの解釈で僕なりの言葉で話をします。

主に「人の世代交代について」です。

世代交代がしたくてもできなくてつらい気分の人や

世代交代の足がかりが手に入らなくて悲しみに打ちひしがれている人は

絶対に読まないで下さい。

かなり独善的に話をします。

いいですか？

では始めますね。

今日、うちの車庫にここに越してきて始めてツバメが巣を作り始めました。

家庭訪問のために玄関を綺麗に片付けたあとのことだったのでとてもウキウキ

する反面、泥を落としながらも何回かに一粒、壁に巣の足がかりをつける

ツバメに心打たれました。

さて、ツバメは巣を作れなかったりパートナーが見つからなければ次の世代に

自らの遺伝子を託すことはできませんね。

彼らは卵から成鳥になるまでいくつもの困難を乗り越えてやっとそこまでたどり着

いています。それにも関わらず中にはひょっとして異性とのコミュニケーション

能力や、巣の作り方がわからず世代交代を断念せざるを得ない種もいるのが現実

です。

世代交代を成し遂げられるものを成功者と呼ぶならばどんな理由にしろそれが

出来なかった者は落伍者です。

人間ではどうでしょうか？

肉体的に能力があってもあえて子どもを作らないという選択をしてる人も、不妊治

療をしたのにも関わらずどうしても子供が出来なかった人もどこかの聖子さんのよ

うに辛うじて子供が出来たにしても不良品を作ったのであればそれらはすべて

「意味がありません」

議員として人として立派かもしれないけど人はいきものですから世代交代が

出来なければ本人がどれだけ優秀でもそれを残せないので意味がない。

でも、それらすべてが悪なのか？というとそれは違っていてどちらかといえば

「必要悪」なんじゃないのかな？と思うわけです。

人間は他の生き物に比べて文明の力でちょっとは世代交代を成し得るものが増えて

るかもしれないですけど、自力ですべて出来なければ後世に生き残れる種を伝える

という意味で言えばゼロです。

でも、そう言う人たちがいるからこそ普通に世代交代が出来る人は優越感を味わえ

るし、生き残れるわけです。（種として）

工場で生産される部品に例えるのはアレですけど理想をいえば不良品なんて出ない

ほうが効率がよい。

命だってそうだけど、そう言う人がいるからこそそう言う人たちにミジメで悲しい

気持ちがあるからこそ僕らの幸福感はあるのだと思うわけです。

江戸幕府は士農工商の下にある意味特権階級を設けて仕事を割り振り、他の身分の

人々に「ほら、お前たちより大変な思いをしていきているひとがいるだろう？　

おまえたちは幸せなんだよ」といったのじゃないかな？と思います。

その後法が整備されて身分制度はなくなり僕らはそういう風には人をみなくなった

ような気がします。

でも、違うんですね。

平等なんてありえない。

強いものが生き残り、弱いものが滅んでゆくのは自然の摂理です。

人だって例外じゃない。

それでも、苦労して生まれてきたからには「そんな命に意味がない！」とは

僕は言い切れません。

少なくとも持たないものは持てるものに優越感をもたらし、秩序の均衡に役立って

いる。

我らの国はそういう国策でもって400年長らえた歴史をもってるのだと日本国民に

はちゃんと理解してもらいたいです。

どんな命にも生まれてきたからには意味があるのですよ。

例えその最後が無残なものであったとしても。

全員がたたみの上で安らかに死ねるわけじゃない。